- とりあえず文法の勉強を始めたけど、正しい勉強法がわからない
- 試験の文法はわりと得意だけど、英会話では全く役に立っていない
- 早く基礎を作って最短で英語が話せるようになりたい
文法の勉強でこんな悩みはありませんか?
英会話に文法は必要ないと考える人もいますが、文法学習は避けては通れません。大人になって英語を勉強する私たちにとって文法は絶対に必要。
でも、正しく勉強しないと知識ばかりが増え、問題は解けるようになっても実際の英会話で使えるようにはなりません。
私は30歳のときに英語力ゼロから英語学習を始め、会社員をしながら英検準1級を取得、日常英会話は問題なくできるようになりました。
そこで本記事では、英会話習得を目指す初心者でも、「正しく努力すれば英会話ができるようになる文法勉強法」を徹底解説します。
この記事を読めば、最短距離で英語が話せるようになるための文法学習の手順が体系的に理解できます。
文法が英語学習で大事な理由
文法を覚えることは英会話はもちろん、英語学習全体においてとても大事です。
それは文法は英文を作るルールだからです。いちばん基礎となるルールがわかっていないと、英文を理解することも、理解してもらうこともできません。
以下の例文を見てみましょう。
He speaks English very well.
(彼は英語をとても上手に話す。)
上の例文では、S+V+Oという文型に、He, speaks, Englishなどが並んでいる状態です。正しい順番に単語が並んでいるからこそ意味が理解できます。
仮に文法を全く考慮しなかったとすると、
文法を無視した場合
English very speaks he well.
このようなでたらめな英文ができあがります。単語がランダムに並んでいては英文を正しく理解できません。
つまり文法が身についていないと、自分の言いたいことも言えなければ、相手の言っていることを理解することもできません。
文法知識はどこまで必要か?
中学レベルの文法で十分なのか、それとも高校レベルまでやりこむべきなのか意見が分かれます。
どこまで勉強するべきかは自身の目的に合わせて変わります。
- 【簡単な日常英会話ができるようになりたい人】
- 中学レベルの文法をマスター
- 【レベルの高い英語を使いたい人】
- 高校レベルの文法をマスター
簡単な日常英会話ができるようになりたい人
自身の目標を簡単な日常英会話レベルとするなら、中学で習う文法が使えれば基本的な英会話はできるようになります。高校で習う文法を使わず簡単な文に言い換えて表現できるからです。
仮定法(高校レベルの文法)
I wish I could buy that jacket. (あのジャケットが買えたらなあ)
↓
中学英語で言い換え
I really want that jacket, but I can’t buy it. (あのジャケットがすごい欲しいけど買えない)
自分の持っている知識で表現しようとすれば、中学で習う文法でも十分コミュニケーションが取れるんです。
よりレベルの高い英語を使いたい人
最終的には高校文法まで身につけておくことをおすすめします。
話すという観点から言えば、言い換えることである程度対応できます。
しかし、聞き取るという点においては、知識のストックがないと色んな表現を使いこなすネイティブには太刀打ちできません。
また、先ほど例に出した仮定法も実際の会話でネイティブもよく使います。
それを使えるようにすることで自分の表現力が高まりますし、細かなニュアンスも伝えられるので、より良好なコミュニケーションをとることができます。
リスニングにおいても文法は大事!
英会話で使えるようになる文法の覚え方3ステップ
それではここから話せるようになるための文法勉強法をお話します。まずは文法書を1冊用意しましょう!
どの文法書でも、基本的にやるべきことは変わりません。
まずは内容を読み込み理解を深めましょう。
例えば、
使役動詞make + 目的語(O) + 動詞の原形 (Oに~させる)
The movie made me cry.
(その映画を見て私は泣いてしまった)
使役動詞(made)のあとに目的語(me)がきて動詞の原形(cry)が並んだときは、映画が私を泣かせた、つまりその映画を見て私は泣いてしまったという意味になります。
「この文法はこういった意味になるのか!」と理解するのが最初のステップです。
文法用語は覚えなくても大丈夫です。あくまでも「この並びではこんな意味になるのか」と理解するのが大事。
1つの文法を理解したら、その文法知識を使って自分で文を作ってみましょう。
使役動詞make + 目的語(O) + 動詞の原形 (Oに~させる)
この項目を学んだら、この知識を使って、
My mother made me clear up my room.
(母は私に部屋を掃除させた)
What made you think so?
(何でそう思ったの?)
まずは簡単な文でもいいので自分が実際の会話で使えそうな文を作るのがポイントです。
自分が使いやすい形で英作文しておくと、似たようなシチュエーションになったときスムーズに口から出てきます。
いきなりゼロから文章を作るのはハードルが高いという場合は、例文をアレンジして単語をすり替えてもいいですし、まずは書いて頭を整理しながら英作文してみましょう。
例文
The movie made me cry.
(その映画を見て私は泣いてしまった)
↓
例①The joke made me laugh.
(そのジョークに笑ってしまった)
例②It made me laugh.
(あれには笑ってしまった)
例①の場合は movie を joke に cry を laughに入れ替えています。
例②では代名詞 it を使って誰でも作れるような簡単な文にしています。
始めてのときは時間がかかるのはあたり前のことなので気にしなくてOKです。
英文を作ったら、その情景を強くイメージしながら、何度も口に出してみましょう。
このステップを踏むことで、リアルな会話の場面で瞬時に知識を頭から引き出しやすくなります。
最初は時間がかかっても、何周も繰り返すうちに早く英文を作れるようになり、口から出せるようになります。
覚えた文法を独り言やオンライン英会話でアウトプットする
ステップ1~3で文法を覚えながら、同時に独り言やオンライン英会話でアウトプットします。より普段の会話に近いシチュエーションでアウトプットすることで、文法を無意識的に使えるようになっていきます。
独り言でアウトプット
文法を理解して簡単な文章が作れるようになったら、その文法を日常生活で使えないかアンテナを張っておきましょう!
仮定法過去:If + 主語 + had + 過去分詞~, 主語 +would(could/might) +have + 過去分詞 (あの時~だったら、~だっただろうに)
この文法を覚えたら、どこかで仮定法過去が使えないか日頃からアンテナを貼っておくわけです。
例えば自分が早起きできず電車に乗れなかったとします。そんな時に仮定法を使って、
If I had got up a little earlier, I wouldn’t have missed the train.
(もう少し早く起きていれば電車に乗り遅れなかったのに)
と独り言を言ってみます。
この場合、実際の経験をベースにしたの英文なので頭に残りやすくなります。繰り返し行うことで英会話で使える文法になっていきます。
独り言はいつでもどこでもできるのでおすすめです!
オンライン英会話でアウトプット
独り言で仮定法過去を使うイメージができたら、オンライン英会話(友達との会話でもOK)で使ってみましょう!会話で使えば使うほど強く頭に残り、会話で使えるようになります。
オンライン英会話を受ける前には予習(話す内容を決めておく)を行い、覚えた文法をどのように使うか前もってシミュレーションしておきましょう。
以下のリンクより、オンライン英会話の効果的な使い方について解説しています。
≫オンライン英会話の効果的な受け方はこちら
文法を2か月で覚える学習スケジュール
ここから2か月で文法をマスターするおすすめのスケジュールをお話します。
高校レベルの文法を最短で習得すると言っても、もちろん楽ではありません。努力は必要です。
2か月でマスターするためには、1日の勉強時間を3時間とりましょう。もし3時間取れない場合は、1日2時間にして3か月でマスターするなど調整が必要です。
単語の覚え方にも共通しますが、文法を覚えるときも何周も反復するのが前提となります。
1回読んだだけではすぐ忘れ、英会話でも使えるようになりません。
1~15日 理解することを重視しまず1周する
最初の1周目はステップ1の文法書に書いてある内容を理解することに集中し、余裕があればステップ2、3の英作文にも取り組みましょう。
理解ができていないのに英作文してもただの丸暗記になってしまい、本当の意味で文法を覚えることができません。
<進め方の例>
1周目は赤、2周目は青、3周目は緑
1日目:チャプター1の理解
2日目:チャプター2の理解+チャプター1の復習
3日目:チャプター3の理解+チャプター2の復習
4日目:チャプター4の理解+チャプター3の復習
5日目:チャプター5の理解+チャプター4,チャプター1の復習
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16~30日 ステップ2、3により多く時間を使う
1周目の復習もかねますが、1周目よりは理解に時間がかからないはず。じっくり読むところとサクッと読むところの緩急をつけてアウトプットにより多くの時間を使いましょう。
31~60日 1周のスピードを早めてステップ2、3を行う(何周も反復する)
理解度は上がってきているので、実践で使えるようにするためにステップ2、3を何度も何度も反復しましょう!
まだ理解があやふやな箇所があればその部分は時間をかけましょう。
同時進行で独り言やオンライン英会話、英語日記で覚えた文法をアウトプットしよう!
大変ではありますが、文法は最初に短期集中でやっておく方が後の英語学習が確実に楽になります。
単語の並べ方のルールなので、最初に完全にマスターしておけば後からやり直したりする必要もなくなるからです。
おすすめの文法書
ここまで文法のマスターする勉強法について解説してきましたが、文法書の選び方と、私のおすすめの文法書について触れておきます。
文法書の選び方
本記事ではあくまでも「英会話で使える文法」ということを前提にお話します。私たちは、文法マニアになろうとしているわけではなく、あくまでも英会話ができるようになるために文法を学びます。
そんな私たちに合った文法書の条件は、
- ほぼ全ての文法事項が網羅されている
- 英会話で使える文法
上記2点です。
1冊でほとんどの文法項目が網羅さてれいれば、あれこれ文法書に手を出さなくてもいいので短期集中で終わらせることができます。
また、問題を解くための文法学習では意味がないので、英会話に使える文法を学ぶ必要があります。
おすすめの文法書
総合英語FACTBOOK
FACTBOOKは有名な一億人の英文法と同じ著者(大西 泰斗氏/ポール・マクベイ氏)で一億人の英文法と内容はほとんど同じですが、学校教育向けに編集されておりより体系的でコンパクトになっています。
一億人の英文法に比べるとFACTBOOKの方が初心者にも理解しやすいのでおすすめです。ネイティブ感覚の解説が豊富なのも嬉しいポイント。じっくり読み込みたい方向けです。
キク英文法
コンパクトにまとまっていて、何周もしやすいのがポイント。解説が少ないのでわかりにくい箇所はググって調べるなどが必要ですが、とにかくサクッと早く終わらせたい方にはおすすめの文法書です。
中学レベルの英語も全くわからない方へ
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく
be動詞が何かわからないなど、中学レベルの英語もほとんどわからない場合におすすめです。イラスト付きで丁寧に解説してくれています。
初心者はまず文法をマスターしよう
今回は文法をマスターするための勉強法を解説しました。
文法は英語の基礎となる部分でいちばん大事と言っても過言ではありません。文法をおろそかにするとリスニングもスピーキングも悪影響を及ぼします。
覚えるだけでなく、実際に使えるようになるためにオンライン英会話などを使ってアウトプットをしっかり行いましょう!
今回の勉強法が少しでも参考になれば幸いです。
これからも英会話を学ぶ旅を楽しんでくださいね。